ユウト3日目①

いつも休み明けの仕事は怠い
それも連休明けは特にやる気がなかなか出なかった

しかし今日は違った
アイの事を考えるだけで作業も進むしテキパキと働ける

タカシに早く報告したくてウズウズしていた
そんな俺にタカシも気付いたのかソワソワしている感じがした

ようやく昼になり二人で弁当を広げる

『さてと何があったか聞かせてもらおうか?
言いたくて言いたくてウズウズしてたみたいだしな』
やっぱり気付いていた

「やっぱ分かった?
早く話したくて話したくて昼までが長く感じた」
弁当を食べながら俺は一昨日と昨日の話をした

『…………』
弁当を食べ終わったタカシは驚きを隠せないようで

『ちょっ…お前っ…展開早過ぎねーか?
イヤ…ニヤけた顔してたから話ぐらいは出来たんだろうぐらいに思ってたけど…まさか…そんな事になってるなんて!!』

「お前のおかげだよ
お前が背中押してくれなかったら声さえかける事も出来てなかった」
本当にそうだ
タカシに相談にのってもらったからこそアイと出逢えたんだ

「ありがとうタカシ」
感謝してもしきれない

『いやいや頑張ったのはお前だよ
けどまた何かあったら相談ぐらいにはのるよ』
ようやく驚きから落ち着いたようでペットボトルのお茶を一気に飲み干した

「さてとアイにL○NEでもしよっと♪」

『はいはいどうぞ
お前のその浮かれた顔気持ち悪いぞ
けど久しぶりにそんなにいい顔してるお前見たよ』
若干呆れたような口調だが応援してくれてるのが分かる

『けどさ…美香ちゃん大丈夫か?
二日続けてそんな態度取ってたらさすがに美香ちゃんも気付くんじゃねえの?』

「そんな事ないよ
アイツは自分の事さえ良けりゃ俺の事なんてどーでもいいんだよ」

『でもさ万が一って事もあるんだから何か言い訳とかさ対策考えとけよ』

「うんまぁそうだな…」



俺はタカシの忠告を軽く考え過ぎていた
この時もっと真剣に考えておくべきだった



『それにしてもそんなにいい女?
一回会ってみたいよユウトをそんなにまで惚れさせるなんて…
あっ!そうだ!目だけの写メ見せろよ!!』

「はっ?ヤダよ!俺だけのだからな」
とか言いながらサッと見せる

「綺麗で可愛いだろ?」
ニヤける俺

『イヤイヤそんなサッとじゃよく分かんねーよ
もっとよく見せろよー!』
もう一度サッと見せるが先程より長く見せた

『パッと見だけど絢○と磯○さ○かを足したような感じだな』

「誰かに似てると思ってたけど確かにそうだ!
そのとおりだ」
チラッと写メを見ただけのタカシの観察力に感心した

『今度ホントに一回会わせてよ
変な意味じゃなくて…』

「うん分かってるよ
心配してくれてるんだろ?
アイに聞いとくよ」


タカシに報告し終えた俺はようやくアイにL○NEを送った
ーおつかれさま!今日も会える?

その時俺達のもとに社長がきた
ータカシとユウト申し訳ないんだけど今日って残業頼める?
加藤が調子悪いって早退したんだ

残業って…アイに会えなくなる…
しかし仕事は仕事でしっかりしないと…

『俺は大丈夫っす』
タカシが先に答えた

「俺も大丈夫です」
残業を引き受けた