5日目③

何となくフワッと身体が浮いたような気がして意識が戻ったがまだ朦朧としていた

うっすらしか目が空かない
頬がジンジンする
どうやら抱き抱えられているようだ
暖かかくて心地よくてユウトに抱かれているんだとすぐに分かるとまた意識がなくなっていった

‥ユウト来てくれたんだね‥‥



どれぐらいたったのだろう‥‥
『‥‥んん‥‥』
うなされて目が覚めた

見たことがない天井
暖かい布団
どこかに寝かされているようだ

横をみるとユウトが電話をしていた
ユウトが気付き
「アイっ!!アイが目覚めたみたいだ
タカシ悪いけどお願いしてもいいいか?
また近くになったら連絡くれ」

電話を切り急いでこちらに駆け寄ると
「大丈夫か‥?頬は痛むか‥‥?」
優しく頭を撫でてくれる

頬が冷やされているのか冷たくて気持ちがいい
『‥‥ううん…冷たく…て…気持ち…いい…』
口の中を切ったのか喋りにくく少し血の味もする

【井上さんどうですか?】
部屋にマナミが入ってきた

『…マ…ナミ…?』
なぜマナミが…?

【井上さん良かったぁ~目が覚めたんですね!
何か飲みますか?】

「ここマナミちゃんちなんだ。俺がマナミちゃんに連絡した。
アイの携帯すまなかったが勝手に見て連絡した」

私はユウトとマナミの顔を見た事で安心しその途端涙が溢れた

「…!どうした?どこか痛いか?」
首を横にふりユウトに手を伸ばした
マナミがいるのも構わずユウトは抱きしめてくれた

『…こわか…った…グス…』
涙が後から後から溢れてくる

「もう大丈夫だよ。すまないな俺がもっと早くに行ってやれば…」
しっかりと抱きしめてくれる

『違う…の!…私が悪い…の…』
私は何があったかを詰まりながらも全部話した

マナミも涙を流して聞いてくれている
『マナミが忠告…してくれたのに…ごめんね…』

【何言ってるですか!井上さんは何も悪くないですよ!!】

『…よく考えたら…
何で…私の車を知ってたのか…もし偶然知ってたとしても…何で私が乗ってるって分かったのか…
あの場所に…普通に居る事が可怪しいのに…
知ってる人だから…って油断してた…』

「もう何も言わなくていいよ。俺がいるから大丈夫だから」

【井上さん今日はうちに泊まってください!!
旦那夜勤で居ないし明日は私も井上さんも仕事休みだし一緒に寝ましょうね!】

アパートに一人で帰るのは怖い
かと言って腫れているであろう顔で実家に帰ることも出来ない

マナミに甘えることにした
『マナミ…お願いするね…ありがとう』

「明日からの事は俺が考えるから今日だけはマナミちゃんに甘えろな」

マナミが気をきかせて部屋から出て行ってくれた
ユウトがおでこに優しく口付けた
そして目にも…
最後に口に軽く口付けると私を布団に寝かせてくれた

「…アイ…ゆっくり休め…」
手を握って頭を撫でてくれる
気持ちが良くて眠気が襲ってきた

眠りにつく寸前にユウトの
「…愛してる…」
を子守唄に眠りについた